メーカーが明かさない不都合な真実!?

 

久しぶりの投稿です。

弊社が愛用していますRIPのSCREEN「EQUIOS」を最新バージョン(Ver5)へ、そして「Trueflow SE」も最新パッチを当てようと準備をしています。本来なら最新RIPのEQUIOSに完全移行し一本化したいところですが、過去データを流用することもあり、なかなかTrueflowを手放すことができません。

Trueflowのパッチ提供などのサポートは来年に終了するらしいですが、弊社ではTrueflowは従来ルートのみに限定し、APPE(Adobe PDF Print Engine)ルートは原則EQUIOSのみで運用していますから、あまり関係ありません。

戦略的にもメーカーさんPDF/X-4とAPPEルートの運用を強く勧めてきますが、実際プリプレスの現場ではそう簡単にはいかないのが現状です。

Trueflowはプラットフォームが32bit OSであるため、PDF/X-4とAPPEルートの運用は最終の面付け出力演算時にメモリ不足に陥り、出力ができなくなるリスクがあります。

そうなりますとPDF/X-4とAPPEルートの運用は64bit OSでメモリも十分に搭載できるEQUIOSが必須になりますが、それでも苦手なデザインがいくつか存在します。

※弊社EQUIOSのマシンスペック

実際に何度か経験したことですが、入稿データは最新のIllustrator CCでしたが、PDF/X-4とAPPEルート(EQUIOS)でCTP出力した際、36時間経っても出力演算が終わらず、断念したことがあります。回避策を幾つか試しましたが、まずAdobe CCからPDF/X-1a書き出しの時点でエラーが発生してしまい、PostScriptで試したら問題なく書き出せました。結局最終的にはそのPSを信頼性が高く実績のあるTrueflowの従来PS/PDF処理(KOUSUI)ルートで取り込み演算したころ、最終CTP出力までトータル15分もかからずあっさりと終わってしまったこともあります。

これら運用の差はPSとPDFの仕様の違いと、負担のかかる透明効果の分割統合処理などをDTP側で事前にやっておくか、面倒な計算は後でまとめてレンダラー(RIP)に任せるかの違いです。いくら「安全なPDF/X-4 & APPE運用」とは言っても、内容によって出力演算が終わらないリスクの方が余っ程脅威ですね。EQUIOSが「Macはデータをそのまま投げてくれ!! 後の面倒な計算は俺に任せろ!!」と抱え込んだはいいけど、結局消化不良を起こして断念しているようなものです。

最新のはどうかわかりませんが、以前KodakさんのPrinergyには、従来のCPSI(Configurable PostScript Interpreter)と最新のAPPEが同居していました。この意図はとてもよく理解できます。

これらのことから考えても、当分Trueflowは必要だと思いますし、PDF/X-4とAPPEルートの運用で出力できないものが無くなるまで、SCREENさんには頑張ってほしいですね!!

EQUIOSを導入しPDF/X-4とAPPEルートの運用がうまくいったからと言っても完全移行は難しいので直ぐにTrueflowを廃棄せず、あと5年くらいは大切に使うことが安全だと考えています。

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